※レンズレビュー記事のためフォトインプレッションの部分は画像をタップするとオリジナルファイルが表示されます。
データ容量にお気を付けください。
VILTROX AF 85MM F1.8 FE-Mount Mark II
今回Viltroxのレンズをお借りしましたので初のレンズレビューをさせていただきます!
85mmということでいわずと知れたポートレートに最適焦点距離ですが今回は人物ではなく公園でのスナップを見ながら写りを確認していきますよ。
レンズ本体
マウント | FEマウント |
レンズ構成 | 7群10枚 |
フォーカス | AF対応 |
フィルターサイズ | 72mm |
絞り | F1.8 – F16 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最短撮影距離 | 80cm |
最大撮影倍率 | 1 : 8 |
サイズ | Φ80mm × 92mm |
重量 | 484g |
EXIF レンズ記録 | 対応 |
手振れ補正 | ボディ内手振れ補正 |
実売価格 | 46,000円前後 |
レンズ本体は金属製で値段の割に質感は良いですね。
ただ付属のレンズキャップとフードは値段なりです。実用上問題ないものの質感はイマイチ。
個人的にはフォーカスリングがゴム巻きだったらベストだったし、ぐんと質感が上がったのになと思いますが安いレンズなのでそこは仕方なしですね!
ちなみにフォーカスのトルクは重めで回転は無制限です。
とっさに動かそうと思うと重いなと感じますが85mmでF1.8ですからシビアなピント合わせがしやすいのはメリットかなと思います。
しぼり羽根は9枚ですが開放でも多少のカクツキは見られます。
これが実際撮影した写真にどう映るかですね!
フォトインプレッション
今回の試したのはViltrox FE 85mm F1.8 とSONY α7RⅢの組み合わせ。
この価格帯のレンズにとって高画素機は少々酷かもしれませんがなんとなくRです。
厳密なテストはまた次回として今日は実際の撮影で感じたことを写真を交えながら見ていきましょう。

F値開放で撮ったレンガ壁です。
開放でも中央部は十分解像していますが、コントラストが少し浅くなりますね。
周辺部の解像力は大口径レンズにしては小型なのでやはり少し甘く感じますし、周辺光量落ちもありますが許容範囲でしょう。

周辺光量落ちはF4.0、周辺解像度に関してはF5.6まで絞れば改善する印象。
コントラストの低下は少し絞ればすぐ改善しました。
ちなみにボディで周辺光量補正も歪曲補正もオンにしましたが修正はできていないっぽいです。
レンズ情報はEXIFに記録されますが、Lightroomでもレンズプロファイル補正は適用できないので注意ですね。
85mmで建築物撮るのも珍しいのかなと思いますが直線を撮るのには不向きですね。
とまぁ安いレンズなので粗を探せばたしかにありますがとりあえずこのボケを見てくださいよ。

85mm F1.8といえばその最大のメリットは「ボケ」ですよね。
一眼カメラを買う大きな理由になりうる「ボケ」ですが、一眼カメラを買えばボケるわけではなくてボケるレンズが必要になります。
ボケに関しては一般的にF1.4のレンズが最高ラインでありますがなんせ高いですよね。
なかなか手を出しにくいレンズなんですがそこからF1.8になるとかなり手の出しやすい値段に落ち着くってことで人気のあるレンズです。
開放F値からF5.6までの比較写真です。
F2.8もズームレンズの中ではボケるほうのレンズってことで人気がありますが、比較すると分かる通りF2.8とF1.8ではかなりの差がありますね。
カメラと一緒に購入されるキットレンズによくあるF3.5 – F5.6あたりと比べても雲泥の差です。
ボケは写真表現の中でも背景を整理して被写体を浮きだたせるのにも便利です。
写真の腕をいくら磨いても物理的に変えられないボケ量もあるのでボケるレンズを持っていない人にはお勧めできますね。
この価格帯のレンズにしてはかなりボケは綺麗なんじゃないでしょうか。
とても美しくとろけるようなボケですね。

大口径単焦点レンズのメリットはとろけるようなボケですが、もう一つのメリットが明るくとれることによる高速シャッターがあります。
普段目にする水しぶきも1/4000sで切り取ると目で見えない世界になって面白いですね。

波紋もきれいに切り取れます。
開放F値でのコントラストの低下を書きましたが軽微なものなので実際の撮影で意識するほどではないかなと思います。

マリーゴールドを最短撮影距離で撮った写真。
このレンズの最短撮影距離は80cmなので特段寄れるわけではないのでマクロレンズ的な使い方は厳しいですね。

開放F値でも特に変な癖は感じず色のノリは悪くない。
とても素直に発色してくれる印象です。

やはり安レンズの宿命ともいえるフリンジ問題ですがこのレンズも出てしまいますね。
色収差補正で多少落ち着きますが、完全には消えません。
開放でこのぐらい、F4.0ぐらいまで絞ると少し落ち着きますが、このフリンジを許容できるかが肝ですね。
※フリンジはハイライト部分との境界線に発生する紫や緑色の色かぶりのことです

「人間の注視したときの視野に似てる」ってことでよく標準レンズといわれる50mmレンズですが、85mmはより注視したときの視点といったところでしょうか。
85mmでスナップなんて撮ったことなかったんですが、意図的な視点を写真に取り入れているようで面白かったです。
F1.8は遠景をぼかすにも十分で引きの写真でもボケ間を楽しめますね。

池の中の灯篭にハトが止まっていました。
かわいい。
AF速度、フォーカスブリージング
AFに関しては爆速!というほどではないですが十分速いですね。
サードパーティ製、しかも中国系のAFレンズではかなり速いほうだと思います。
コントラストAFっぽさが強いですがほとんどの撮影時に十分なAF速度だと思います。
動作音に関してはある程度します。SONYの撒餌レンズの50mm F1.8ほどではないですが、静かではないですね。
AF-C、いわゆるコンティニュアスだとこんな感じです。
どうですか?十分じゃないですか?本気の動体撮影は本気レンズを使用してもらうとして、ポートレートなんかでもリズムをくずすことのないAFだと思います。
ちなみに瞳AFなんかはモデルさんに立ってもらってもう一度撮る予定なのでそちらでテストしますが、モニターに人の顔を映した状態で試してみても十分動作していました。
あと見てもらって分かると思いますがフォーカスブリージングは結構目立ちます。
※フォーカスブリージングはピントを動かしたときに画角が動くことです
なので動画で使おうと思っていた人は要注意ですね。
MFでゆっくりとかならまだ気になりにくいかもですがAFで細かく動くとかなり気になります。
まとめ
今回は公園スナップで見ていきましたが85mmで切り取っていくのも面白かったですね。
安いレンズなのでかゆいところがあるのは事実ですが、85mmで画質を追い求めたレンズは倍以上するのを考えるといい選択肢になるんじゃないでしょうか?
とくにポートレートを撮るうえでのデメリットは少ないかなと思うし中望遠でボケるっていうのは被写体にも喜ばれるので持ってない人は手に入れる価値があるんじゃないかなと思います。
純正の85mm F1.8よりもかなり安く買えるので十分におススメできます。
ポートレートでも試して記事にする予定なのでお楽しみに!
面白いな、参考になったなと思っていただけたらぜひシェアの方よろしくお願いいたします!
読んでいただきありがとうございました!
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